耐震偽造問題
数日前に姉歯建築設計事務所(姉歯秀次一級建築士)による
建築物の構造計算書の偽造が発覚して以来、毎日のように
その実態が明らかになってきています。
姉歯建築設計事務所が手掛けたマンションやホテルなどは
現在の建築基準の3〜7割の強度しかなく、震度5強程度の地震で
倒壊する恐れがあり、中には地震が起こらなくても危険なものも
存在するとのこと。
大きな地震が多発し建物の安全性への関心が高まる中、
なんとも許し難いことです。
この関連のニュースをテレビで見ていて最も憤りを
感じてしまうのは姉歯建築設計事務所の代表、
姉歯秀次一級建築士が記者のインタビューに受け答えしている
様子だったではないでしょうか。
まるで自分に責任はなく他人事のような態度。
なんとなくですが、悪いのは自分だけじゃないという表情に
私には見えたように思います。
この姉歯設計事務所は首都圏の中規模マンションの設計や、
他の事務所の下請けとして、構造計算だけの業務などを
請け負っていました。
偽造された構造計算書は民間確認検査機関の審査をいとも
簡単にすり抜けていたそうです。
検査機関はほとんど機能していなかったようです。
それにしても、構造計算という最も基本的で重要な業務を
外注していたんですね。
初めて知りました。
自社の人件費をベースに行なうとコスト高になるため、
外注の安い人件費によってコストを抑えることが狙いだと思われます。
しかし、結局こういう事態を起こしてしまえば、
依頼した側も当然責任を負うことになります。
建築業界では強度計算を外注するのが常識なのかどうか分かりませんが、
人の安全に直結する建築物の強度計算は決してコスト削減の
対象にしてはいけない部分ではないかと思います。
それを当然のごとくコスト削減のために外注するという業界の
体質に大きな問題があったのではないでしょうか。
もちろん、偽造した姉歯建築設計事務所は最も罪は重いですが、
検査機関が存在しながらもまったく機能していなかった事実を
考えるとコストを抑えるために業界全体が不正を黙認していたんでは
ないかと疑ってしまいます。
もしそうであればこれは氷山の一角ぬすぎず、もっと根が深い問題が
隠されている可能性も考えられます。
本当に怖いことですし、被害が広がらないことを願うばかりです。
どう責任を取るのでしょうか。
それと、航空機事故の記事でも述べている私の個人的な意見ですが、
業界全体を外側から監視できる立場にある国土交通省に
もう少し深いところまで入り込んで日常の監視を強化して
ほしいと思います。
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2005年11月21日 社会から学ぶ トラックバック:1 コメント:8