激論1時間30分!
今日は金曜日だし、久しぶりに早く帰ろうと思っていたとき、
製造部の係長が私のそばにやってきました。
他の用事で私の部署の近くにきていたついでに寄ったみたいです。
何故か今日は私の部署の人はほとんど早く帰ってしまっていて
事務所は静かでした。
係長は自席に座っている私に「新商品開発は進んでいるか?」
と声をかけました。
「思ったように進んでいませんね。」と私は答えました。
その時、係長の顔は一瞬曇ったように見えました。
ここから地獄の1時間30分が始まろうとは・・・
この製造部の係長は設計図面をもとに生産ラインを
考える仕事で私の部署とは隣同士のようなつながりがあります。
10年ほど前までは私の部署にいたこともあり、
いつも仕事のことでアドバイスをしてくれたり、
たまには飲みに連れて行ってくれるような気さくな人です。
その係長が、今何か怒りに近い感情を抱いている。
係長は言いました。
「もうかれこれ何年、その開発しているんだ?
思ったように進んでいないというのはどういうことだ?」
私、「上層部に受け入れられるには思いのほか時間がかかるんです。
あの手この手を尽くしてやっていますがなかなかうまくいっていません。」
係長、「それはやり方が悪いだけじゃないのか?
大体お前らは時間かけすぎじゃないか。あーでもない、こーでもない、
それで全然結果出せないで、出したと思ったら売れない!」
私は少しカチンときました。係長の言葉から明らかに私や私の部署に
対する不信感をぶちまけているのが伺えました。
「みんな一生懸命やっています! 新商品を売り出すまでには、
携わるほとんどの人が同じ方向に向かないといけないんです。
いろんな考え方の人がいてその人たちが本当に納得し、
みんなで売っていこうと思う気持ちになるには想像以上に
時間がかかると思うんです。特に今回は大きな商品なので余計に
時間がかかってしまうところがあると思うんです。」
係長はますまず不機嫌そうな表情になってきているのが分かりました。
「なんだか難しく考えすぎじゃないのか? 目標価格を達成して
今のニーズにあったデザインなど良い商品を作ることだけ考えれば、
すぐに受け入れられるじゃないのか。お前みたいにまわりくどく
考えているからダラダラと開発が遅れているんじゃないのか!」
私、「確かにまわりくどいところはあります。もっと簡単で
流行だけを考えた商品にすれば、すぐに受け入れられたかもしれませんね。
しかし、すぐに受け入れられて商品化されわずか3年以内で
消えた場合どうなんでしょう。それが良い商品、売れる商品と
言えるでしょうか。
私は5年後、10年後にも第一線を張れる商品を当初から考えています。
今の流行だけにとらわれないで先を見越しているつもりです。
だからそれをみんなが納得し受け入れるのに時間がかかってしまうんです。
その中でいろいろな意見がぶつかり合って商品は洗練されていくと
思っています。」
こんな感じで1時間30分に渡って激論は続きました。
最後には係長は首をかしげながらも疲れた様子で自分の部署に
戻っていきました。
私も抜け殻みたいになってました。
それにしても我ながらなんて理屈っぽいんだろうって思ってしまいました。
なんとか開発の事情を分かってもらいたくて必死だったんです。
それと商品化において関わりのある部署どうしなので、
この際に意見をぶつけあっておいたほうがいいという思惑もありました。
でも私は下の立場なので、やはり言葉づかいも気をつけながら
意見しなければならない部分があって本当に言いたいことを
かなりオブラートに包んだため、完全に伝えきれなかったところが
悔しいです。
一方係長は、平気でガンガン意見をぶつけてくるものだから、
私はまるでサウンドバック。
正直、本当につらかったです。
自分が成功したい気持ちはありますが、会社全体のことを考えて
どの部署にもメリットをもたらすようにまじめに考えて
やっていることをここまで否定されるとかなり凹んでしまいます。
良かれと思って頑張っていることをそんなきつい言葉で
否定されるくらいだったら、もういい、もうこの開発やめます!
って言葉があと少しで飛び出しそうになりました。
係長は悪意を持って言ってるわけじゃないというのは分かります。
そう思いたい。
これまで、いろんな苦境を何度も乗り切ってきたじゃないかと
自分に言い聞かせるも、あまりに気持ちが萎縮してしまって
悪い方向に考えてしまいます。
なんとかこの激論がプラスに転じてくれるといいんですが・・・
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2005年10月21日 開発日誌 トラックバック:0 コメント:6